ペットの健康コラム
豆まきの大豆を食べたら下痢をする?犬にあげても大丈夫な理由と注意点
- ペットのアレコレ
- 2019/03/22
納豆や味噌、醤油など日本食には欠かすことのできない大豆。
私たち日本人にとって大丈夫はなじみの深い食べ物ですよね。
イソフラボンなどが含まれることもあり健康によいイメージも大豆にはありますが、「果たして愛犬にとっても健康によいのか」と迷ってしまう飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、愛犬に大豆を与えても本当に良いものなのか、詳しく解説していきます。
犬が大豆を食べても問題ない理由と栄養素のメリット
結論から言うと犬が大豆を食べても問題ありません。わんちゃんにとっても、良い栄養素が豊富に含まれています。
ただ、与え方や注意が必要な点もありますので、それを順に解説していきます。
犬が大豆を食べるのが問題ない理由
ワンちゃんが大豆を食べても問題ないのは、大豆に含まれる栄養素が悪いものではないからです。
栄養素の中には、ワンちゃんとって、より良い効果が期待できる栄養素も含まれています。
豊富なたんぱく質
大豆には、お肉に匹敵するほどのたんぱく質が豊富に含まれています。
必須アミノ酸をバランス良く含んでいる、良質なたんぱく質です。
そして低カロリーであるので、ダイエットにも効果的です。
サポニン
大豆に含まれる「サポニン」という成分は体脂肪を減らし、動脈硬化やガンの予防に効果的とされています。
このように、大豆には豊富に栄養素が含まれています。
大豆アレルギーの症状と対処方法
まれに大豆にアレルギー反応がでるワンちゃんがいます。
大豆アレルギーの主な症状
目や口の周りが赤くなる
アレルギー反応により、目や口など皮膚が薄く弱い個所に、赤みが出ます。
対処方法
まず、アレルゲンの疑いがある大豆を与えないように、完全に除去しましょう。
症状が治まってくるようであれば、大豆アレルギーである可能性が高いので、1度病院で検査をしてあげることをおすすめします。
大豆が含まれる市販のドッグフードもありますので、体質にあった食餌へと移行していきましょう。
体にかゆみが出る
アレルギーによるかゆみを伴います。
強いかゆみの場合、我を忘れて掻きむしるので、掻き壊しに注意が必要です。
対処方法
掻き壊してしまうと傷口から二次感染の恐れもありますので、掻くことをやめさせなければなりません。
強いかゆみは、ワンちゃんにとっても辛いので、病院で診察してもらいましょう。
応急処置として、爪を短くしよくヤスリをかけてあげるか、靴下をはかせて直接爪が当たらないように保護して、愛犬が傷つかないようにしてあげるといいでしょう。
白いフケが出る
表皮がはがれ、フケが目立ちます。
掻くことで症状をより悪化させてしまいます。
対処方法
症状にあった薬用シャンプーをしようしてあげましょう。
乾燥しないように、スキンケアにも気を付けてあげましょう。
下痢や嘔吐
1日3回以上の軟便が出ます。
下痢や嘔吐は、アレルゲンを取り除かない限り、繰り返すため、体力が奪われます。
脱水・衰弱にも注意が必要です。
対処方法
アレルゲンである大豆を与えないようにし、1度病院で診察を受けるようにしましょう。
脱毛
掻き壊した個所などから、脱毛が見られます。この症状は全身にみられます。
対処方法
病院で診てもらい、症状がにあった薬と薬用シャンプーで、もとの健康な皮膚に戻るように治療をしましょう。
外耳炎を繰り返す
耳垢が悪臭を伴い茶褐色、または黒いべとべとした耳垢の場合、外耳炎の可能性が高いです。
ワンちゃんは、しきりに首を振ったり、耳を気にし始めます。
マラセチアなど二次感染しやすいですので、注意したい症状の一つです。
対処方法
洗浄液で耳を綺麗にし、常に清潔に保つことが大切です。
外耳炎は繰り返しやすく、長期的な治療が必要ですので、病院で診察を受け根気よく続けましょう。
犬が食べてもよい大豆の量
小型犬が食べていい量が10粒程といわれています。
大豆1粒が0.35㎏程ですので、3~5㎏のワンちゃんで3.5g程となります。
大豆に含まれる栄養素とメリット
たんぱく質
皮膚や筋肉、血液を構成するうえで欠かせない栄養素です。
そのうえ大豆は、低カロリーで、肥満解消に効果的です。
カリウム
体内の水分調整を行ってくれますので、脱水予防効果が期待できます。
ただし過剰摂取は、高カリウム症の危険がありますので、注意しましょう。
食物繊維
腸内環境を改善してくれますので、便秘気味のワンちゃんには良い効果が期待できます。
サポニン
動脈硬化や腫瘍の予防が期待できます。
生や乾燥大豆も大丈夫?犬の消化に悪い大豆食品はある?
大豆食品は、様々な種類が出まわっています。ワンちゃんに大豆を与えても問題ないことがわかりましたが、大豆を使った商品も大丈夫なのでしょうか?
身近な大豆食品といえば、
・生の大豆
・乾燥大豆
・水煮の大豆
・豆腐
・納豆
・豆乳
・おからクッキー
などがあげられます。
生の大豆は食べてもよいか?
ワンちゃんに生の大豆を与えてはいけません。
未加熱の大豆にはトリプシンインヒビターと呼ばれる消化酵素の働きを阻害する物質が含まれており、消化不良を引き起こす可能性があります。
また、生のままですと固く誤嚥の危険性も高まりますので、与える際は柔らかく消化しやすい状態にしましょう。
乾燥した大豆は食べてもよいか
きちんと水で戻して、柔らかい状態であれば問題ありません。
水煮の大豆は食べてもよいか
与えても問題ありません。
ただし、ワンちゃんが食べられる固さかどうか、確認をして与えてあげましょう。
豆腐は食べてもよいか
豆腐も食べてもよい食品です。
そのままの豆状のものより、消化しやすいでしょう。
高野豆腐などは、水で戻した状態であれば、与えても大丈夫です。
食べやすい大きさにカットして与えましょう。
卵豆腐やゴマ豆腐は、食材自体は問題ないのですが、人間用に味付けされているものですと、塩分や砂糖などが多量に含まれている可能性があります、与えないようにしょう。
納豆は食べてもいよいか
納豆も食べて大丈夫です。
ねばねばが気になる場合は、湯通しをして粘着きを取り除き、細かくして与えましょう。
また、納豆についているタレは、かけない状態で与える方が良いでしょう。
豆乳を与えても大丈夫か
豆乳は与えても大丈夫です。
成分調整のものは砂糖など、調味料で味を調えていますので、与える際は成分無調整のものにしてあげましょう。
フレーバーが付いたものも同様に、調味されていますので避けましょう。
おからクッキーは食べてもよいか
おからは食べても問題ありません。
犬用のおからクッキーであれば、問題ないのですが、人間用ですと、砂糖が多く含まれますので与えるべきではありません。
大豆スナックは食べてもよいか
人間用のスナックですと、塩分や人工甘味料が含まれていますので、与えるべきではありません。
まとめ:柔らかく味付けされていない大豆を活用しよう
大豆は、上手に摂取をすればワンちゃんにとってもよい効果が期待できます。
おやつにクッキーやスナックを与える場合は、人間用は避けワンちゃん用のものを与えましょう。
豆腐や豆乳などは、なるべく自然の状態の成分無調整や味付けされていないものを、選んで与える様に心がけましょう。
与える量には注意が必要ですが、愛犬の体調を観察しながらおやつやトッピングを試してみるのもよいかもしれません。