ペットの健康コラム
犬にあさり・しじみ・ほたては与えていいの?愛犬に与えてよい貝と悪い貝
- ペットのお悩み相談
- 2021/03/15
貝は人間にとっては、栄養豊富な健康食です。
しかし、犬にとっては食べてはいけない貝もあるほか、与え方にも注意が必要なのです。
犬に貝を与える前に、正しい知識をしっかりと知っておく必要があります。
〜目次〜
犬に与えてもよい貝はどれ?一日に与えてもよい目安量
基本的にほとんどの貝は加熱することで、問題なく与えられます。
しかし、貝の中でもつぶ貝だけは中毒性物質に対する注意が促されているので、与えないようにしてください。
ここからは食べてもよい貝の一日に食べていい目安量をご紹介します。
あさり、しじみの場合
体重5kg…15g
体重10kg…25g
体重20kg…45g
これらの量を与えた場合、ドッグフードは通常の3/4量に減らして与えるようにしてください。
ちなみにあさりの可食部は3g程度、しじみの可食部は1g弱程度となります。
ほたての場合
体重5kg…30g
体重10kg…50g
体重20kg…90g
これらの量を与えた場合、ドッグフードは通常の3/4量に減らして与えるようにしてください。
最初に与えるときは少量から
貝を初めて与える場合、いきなり一日の目安量を与えるのではなく、最初は少量で与えるようにしてください。
愛犬がどんな成分にアレルギーを持っているかは、実際に食べてみて反応を見なければわかりません。
まずは少量を食べさせて、犬の皮膚や目が赤くなったり、皮膚をかいたりしないかどうかを確認してください。
少量食べさせて、とくに変化がないことを確認してから、一日の目安量を与え始めるようにするとよいでしょう。
内臓部分は避けて!愛犬への正しい与え方
愛犬に貝を与える場合は、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
それぞれご紹介していきましょう。
加熱して与える
貝は必ず加熱して与えましょう。
ゆでて、ゆで汁ごとフードにトッピングする方法がおすすめです。
ゆで汁には多くの栄養が溶け出しており、いっしょに与えることで貝の栄養素を余すところなく摂取できます。
内臓部分は避ける
貝の内臓部分は犬に与えると大変危険です。
調理するときに取り除いて与えるようにしてください。
小さめに切って与える
ほたては消化にやさしいので、一口サイズで大丈夫なのですが、その他の貝は消化に負担がかかるものが多いので、細かく切るようにしましょう。
あさりでも、大きなものは半分に切ってください。
たまに与えるようにする
貝は犬にとって必須な食材ではありません。
与える回数はたまに与える程度にとどめ、常食は避けてください。
味付けは必要ない
愛犬に貝を与えるとき、味付けは必要ありません。
味付けで貝の味を引き立たせるのではなく、どうすればより香りを引き立たせるかを考えて調理するとよいでしょう。
あさり・しじみ・ほたての違いは?犬に貝を与えた時の影響
貝によって、犬に与える影響は異なります。
とくに食べる機会が多いと思われる、あさり、しじみ、ほたてについて解説していきましょう。
あさり
あさりは犬の肝臓をサポートし、解毒力を応援してくれます。
また、心臓が気になる犬や涙やけ、耳の汚れが気になる犬にも効果的です。
おすすめはゆでて与える方法です。ゆで汁にも栄養がいっぱい入っているので、ゆで汁ごとフードにトッピングして活用することをおすすめします。
しじみ
しじみもあさりと同じように、肝臓を応援する成分がたっぷり入っています。
しじみはあさり以上に、ゆでた時に栄養成分がゆで汁に染み出てきますので、スープをしっかり飲ませるようにしましょう。
青菜や大根おろしを組み合わせて食べることで、肝臓の熱を冷ましてくれる効果があり、よりパワーアップします。
ほたて
ほたては肝臓応援に役立つタウリンが、貝類の中でもダントツに多く含まれています。
タウリンは心臓の収縮力を高める力もあるので、肝臓だけでなく心臓のサポートも期待できるのです。
ほたてを与えるときは貝柱部分のみを与えるようにしましょう。
周りのヒモと呼ばれる部分や、ウロと呼ばれる黒い塊は犬にとっては毒性のある成分なので避けてください。
少量のオイルで焼いて香りを立てれば、愛犬の食欲をアップさせられます。
犬専用の貝スープを作っておくと便利
あさりやしじみは、ゆでてスープにして与える方法がおすすめです。
貝スープは作り置きが可能なので、つくり方をご紹介します。
水1Lで作る場合、あさりなら20個、しじみなら60個程度が目安量です。
①塩水に浸す
1%程度の薄い食塩水を使い、ひたひたに貝を浸しましょう。
新聞紙などで覆い、1~2時間程度砂抜きを行ってください。
バットなどに網を入れて、底上げをしておけば、砂を再吸収する心配もありません。
②火にかける
鍋に貝と水を入れて、加熱します。
アクをすくいながら、スープが白濁するまで煮立てれば出来上がりです。
味付けの必要はありません。
スープは製氷皿に入れて凍らせておけば、1か月程度保存可能です。
愛犬に貝を与えて健康に導こう
愛犬に貝を与えるときには、さまざまな注意点があります。
与えすぎには禁物ですが、正しく与えることで愛犬の肝臓や心臓をサポートしたり、健康維持に役立つことが期待できるのです。
お腹が弱かったり、貝類が苦手な場合に無理に与える必要はありませんが、愛犬が好んで食べるようなら、うまく活用したい食材と言えます。
ぜひこの記事を参考に、たまには貝を与えてみてくださいね。