ペットの健康コラム
枝豆を犬が食べるメリット・デメリット:さやと与える量には要注意なワケ
- ペットのアレコレ
- 2019/03/09
調理も手軽な枝豆は、栄養も豊富で大人の定番おつまみであるだけでなく子供からも人気の食べ物ですよね。
でも、そんな身近な枝豆であっても飼い主さんの目を離した隙に、愛犬に皮ごと食べられてしまった!となると、心配ですよね。
体に良さそうな枝豆だけど、ワンちゃんに与えていい食べ物なのか?この記事ではそんな疑問を解決します。
※枝豆で愛犬がアレルギーを起こしたか心配という飼い主さんは、下記の目次から症状と対処法の項目をお読みください。
〜目次〜
犬が枝豆を食べても問題ない理由と栄養素のメリット
結論から言うと、少量であればワンちゃんに無塩の枝豆を与えても問題ありません。
枝豆の豊富な栄養を考えると、ワンちゃんとっても良い栄養も含まれています。
ここでは枝豆を食べてもいい理由と、メリットについて順に説明していきます。
犬が枝豆を食べるのが問題ない理由
枝豆とは、未成熟の大豆を収穫したものを指します。
大豆と比較するとたんぱく質が少ないですが、ビタミンCやビタミンAなどの栄養が大豆よりも豊富です。
枝豆にはワンちゃんに必要な栄養が、豊富に含まれていますので、枝豆を食べても安心だと言えます。
犬が食べてもよい枝豆の量
枝豆は食物繊維が豊富で犬にとっては消化しにくい食材なので、量に気を付けなければなりません。
枝豆1粒が約1gほどですので、ワンちゃんの体重1㎏につき3粒程度が目安です。
5㎏のワンちゃんで15粒~20粒程となります。
枝豆の与えすぎは、消化不良による下痢を起こしやすいので、与える量はしっかり管理してあげましょう。
枝豆に含まれる栄養素とメリット
枝豆には、たんぱく質の他、カリウム、イソフラボン、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンKと様々な栄養が含まれています。
枝豆は野菜の中でもトップクラスのビタミンB1を含有しており、疲労回復・夏バテ防止に効果的です。
カリウムも含まれていますので、脱水予防に効果的です。
しかし、カリウムの過剰摂取は高カリウム症の心配がありますので、枝豆の与えすぎには気をつけましょう。
食物繊維も豊富ですので、便秘や肥満のワンちゃんですと改善に役立ちます。
ただし、食物繊維を摂りすぎると下痢や軟便になることもありますので、与える量には注意しましょう。
さやも大丈夫?ワンちゃんが食べてはいけない枝豆食品はある?
枝豆に関連するもので身近なものといえば、
●枝豆のさや・殻
●塩ゆで枝豆
●枝豆スナック
などがあげられます。
枝豆を含む食品を与える際はどのように与えればよいのか、順に説明していきます。
枝豆のさや・皮は食べてもよいか
枝豆のサヤや皮は、ワンちゃんには固く非常に消化しづらいため、与えないようにしましょう。
無農薬栽培以外の枝豆では農薬も心配ですので、サヤや皮は必ず取り除いてから与える様にしましょう。
塩ゆで枝豆は食べてもよいか
枝豆を塩ゆでするのは、下味をつけて美味しく柔らかい仕上がりになると同時に変色を防ぐために行います。
ですが、ワンちゃんに与える場合は塩分の過剰摂取が気になりますので、塩を使わずに茹でたものを選ぶのが良いでしょう。
枝豆スナックは食べてもよいのか
枝豆を使ったスナックも、ワンちゃんには与えるべきではありません。
スナック菓子は、油分や塩分を多く含んでいます。
添加物や防腐剤も含まれていますので、ワンちゃんの健康を害す恐れがあります。
味も濃く癖になってしまいやすいので、ドックフードを食べない原因にもつながります。
枝豆スナックは与えないようにしましょう。
まとめ:枝豆はトッピングに活用するのがおすすめ
栄養も豊富で、手軽に食すことのできる枝豆ですが、量や与え方には気をつけてあげなければなりません。
おやつに与えてみたり、ごはんのトッピングには柔らかくゆでた後、細かく刻むかすり潰したペースト状のものを添えてあげたりすると、消化しやすく枝豆の栄養を取ることができます。
基本の食餌を軸に、気分転換に上手に枝豆を取り入れてあげると、愛犬も食餌を楽しむことができます。
食欲が落ちてきたとき、毎日の食餌に飽きてしまっている場合に、少量の無塩の茹で枝豆をトッピングのレパートリーとして覚えておくとよいでしょう。
【参考】枝豆アレルギーの症状と対処法
ワンちゃんの中には、枝豆にアレルギー反応を起こす子もいます。
枝豆アレルギーの主な症状
■目や耳、口周りが赤くなる
目の充血や黄色い目ヤニが出る、涙が多くなるなどの症状があらわれます。
食後でもないのに口をしきりに絨毯にこすり付けたり、しきりにこするしぐさをしたりするなど、痒みを表す行動をとります。
■体を痒がる
目の周り、脇、腿の付け根、耳介、肛門部など、皮膚の弱い個所に出やすいです。
ひどい痒みの場合、愛犬の名前を呼んでも気が付かないほど掻くことに没頭していることがあります。
掻き壊した傷口から、細菌感染などの二次感染の可能性が高くなります。
■体にフケがでる
白いフケが目立つようになります。
掻きむしることで、表皮の乾燥がすすみ、さらにフケがでるという悪循環に陥ります。
■下痢、嘔吐
アレルゲンの食べ物を取り除かない限り、下痢や嘔吐を繰り返します。
軟便または、1日3回以上便が出るなどの症状があげられます。
■脱毛
体を掻き壊してしまい、その部分の脱毛がみられます。
ひどく進行すると、全身に脱毛の症状がみられます。
■外耳炎を繰り返す
耳の中に茶褐色や黒いべとべとした耳垢が出始め、臭いが出てきます。
しきりに首を振ったり、痛みを伴う場合は、耳を触られるのを嫌がったりします。
耳を掻いた手足をなめて、2次感染を引き起こしてしまい、症状が他の部位にも広がる恐れがあります。
また、耳が赤く腫れあがるのも特徴の一つです。
枝豆アレルギーの対処方法
■下痢や嘔吐・目や耳、口周りが赤くなる。
枝豆(大豆)アレルギーの疑いがある場合は、アレルゲンである枝豆を与えないことです。
下痢や嘔吐・目や耳、口の周りが赤くなるなどの症状は、枝豆を避けることによって次第に落ち着いてくるでしょう。
そして病院で、食物除去試験など検査をしてアレルゲンの特定をし、食餌療法で治療を行います。
愛犬のごはんを体質に合ったフードへ変更していきましょう。
■体を痒がる・フケが出る・脱毛
体を痒がる場合、応急処置として爪を短くしヤスリをよくかけてあげましょう。
掻き壊しや掻き傷による二次感染の予防になります。
痒みが出る・フケが出るなどの場合、シャンプーをする際に症状にあった薬用シャンプーに変えてあげることがオススメです。
保湿成分を含んだものも、乾燥を防ぎフケの軽減につながります。
トリミングサロンへお願いする際にも、持ち込みシャンプーで施術してくれますので、症状を伝えておきましょう。
ご家庭でシャンプーする場合は、最後までしっかりと乾かすことを意識しましょう。
生乾きが1番不衛生で、症状を悪化させてしまいます。
■外耳炎を繰り返す
常に耳の中を清潔に保つことが1番です。
特に垂れ耳の犬種は、湿気で蒸れやすいので注意が必要です。
シャンプーの後には、水分を良くふき取ってあげましょう。
洗浄液で汚れを取り除き、清潔にしてあげるのは効果的ですが、ごしごし力任せにしてしまうと、傷ができ症状が悪化してしまう恐れがあります。
動物病院で処置してもらい、お家でもできるよう耳掃除の仕方を教えてもらうといいでしょう。
外耳炎の耳を掻いた際に、後ろ足にも菌が二次感染しますので、掻いていたらやめさせ、足先も清潔にケアしましょう。
症状別の対処方法をお伝えしましたが、症状にあった治療を進めていくことが早い解決です。
上記の症状がみられてアレルギーの疑いがある場合は、早めに動物病院へ連れていき、診察を受けましょう。