甘い香りで興味を引く見た目のさくらんぼを食べていると、愛犬が欲しがることもありますよね。
結論から言うと「生のさくらんぼの果肉」であれば食べさせても問題ありません。
種の誤食や食べ過ぎには注意するなど、愛犬にさくらんぼを与える際のポイントを押さえて活用するのがおすすめです。
〜目次〜
犬がさくらんぼを食べても問題ない!与え方と目安量
生のさくらんぼの果肉や皮といった可食部であれば、ワンちゃんも食べて大丈夫です。
中毒になる成分が含まれていないだけでなく、栄養を摂取することが期待できます。
愛犬の健康管理のために「さくらんぼの与え方と1日の目安量」を確認しておきましょう。
生の無加工のさくらんぼは与えてOK
さくらんぼは生で皮ごと食べる果物ですので、愛犬に与える際も皮ごと与えても問題ありません。
ただし、種はきちんと取り除いておきましょう。
缶詰やゼリーなどのさくらんぼは糖分が強すぎるので、与えないようにしてください。
愛犬が食べてもよいさくらんぼの目安量
犬が食べてもよいさくらんぼの量は、数粒程度に抑えておくのがオススメです。
●5㎏の小型犬:11g程(最大2粒)
●15㎏の中型犬:25g程(最大4粒)
さくらんぼ1粒あたり可食部の重さが約6gですので、体重5㎏のワンちゃんには2粒未満のさくらんぼが適量です。
さくらんぼは食べ過ぎてしまうと糖分を取りすぎてしまうだけでなく、お腹がゆるくなってしてしまう恐れがあります。
愛犬が喜ぶからといって、与えすぎないように注意しましょう。
犬がさくらんぼを食べても問題ない理由
さくらんぼの可食部自体には、中毒となるような成分は含まれていません。
人間が食べる部分と同じさくらんぼであれば、愛犬に与えても大丈夫な果物と言えます。
甘味の好きな犬にとって、さくらんぼは食欲を刺激する食べ物の1つでもあるのでオヤツに与えても喜んでくれるでしょう。
さくらんぼに含まれる栄養素とメリット
ワンちゃんも喜ぶ甘いサクランボですが、さくらんぼにも愛犬の健康によい栄養素が含まれています。
鉄分
さくらんぼは、果物の中でも鉄分含有量がトップクラスです。
鉄分は、疲労回復や貧血予防の効果が期待できます。
さくらんぼを食べることでビタミンCと一緒に鉄分を取ることができますので、より効果的に鉄分を吸収することができます。
カリウム
カリウムには、ナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる作用があります。
夏バテ防止やむくみ防止などに効果的です。
カリウムは調理によって食材から失われやすい栄養ですが、生のサクランボでは手軽にカリウム補給ができます。
ポリフェノール:アントシアニン・フラボノイド
ポリフェノールの一種である、アントシアニンやフラボノイドは、目の疲れを和らげてくれる働きがあり、視機能の保持・回復効果が期待できます。
また、抗酸化作用や抗炎症作用、血管を強くする働きがあり老化防止にも役立ちます。
カロテン
カロテンもにはお肌や粘膜を健康に保つ効果があり、乾燥を予防する働きがありますが、ポリフェノールと同じように、目の疲れを和らげる効果も期待できます。
ビタミンC
抗酸化作用が期待でき、若々しさを保つ手助けをしてくれます。
さくらんぼには葉酸も含まれているためビタミンCを効率よく栄養摂取できます。
生のさくらんぼ以外はNG!犬によくない加工食品とは
以下の2つに当てはまる場合は、愛犬に与えないようにしてください。
●飼い主さんが食べないさくらんぼの部位
●シロップ漬けなど味付けされたサクランボ
可食部以外は愛犬にも食べさせない
●さくらんぼの種
最も注意をしてほしいのがさくらんぼの種です。
種には「アミグダリン」と呼ばれる有毒物質が含まれているため、犬に絶対に与えてはいけません。
また、種が誤嚥やのどに詰まる危険性がありますので、食べ終わったサクランボの種も愛犬が食べてしまわないように管理してください。
●さくらんぼの茎(正式名称は果梗:かこう)
しなやかで強靭なさくらんぼの茎は、犬に与えた際にかみ切ることが難しく、丸呑みしてしまう恐れがあります。
必ず、取り除いてから与えてあげましょう。
缶詰のさくらんぼは愛犬に与えない
シロップ漬けにされているさくらんぼの缶詰は、糖分が多いので犬に与えないようにしましょう。
また、アイスやパフェに添えられている鮮やかな赤色の「マラスキーノチェリー」などは、シロップの他に、着色料、アルコール、香辛料なども愛犬の健康によくない成分が含まれています。
発色がきれいで愛犬の興味をそそりやすいので、誤って食べてしまわないように注意してあげましょう。
さくらんぼアレルギーの症状と対処方法
さくらんぼの可食部には犬が中毒を起こすような成分は含まれていません。
ただ、どの食べ物でも言えることですが、まれにアレルギーを起こすことがあります。
以下の症状が現れた場合はアレルギーの可能性があるため、症状がひどかったり、長引いたりという場合は早めに動物病院に相談しましょう。
さくらんぼアレルギーの症状と対応策
・鼻水、くしゃみ
・目のかゆみ、充血
・体のかゆみ
・嘔吐、下痢
・蕁麻疹
などがあげられます。
さくらんぼを愛犬に初めて与える際は、ごく少量を与えてしばらく様子を見ましょう。
かかりつけの動物病院の診療時間内に、与えるようにすると安心です。
さくらんぼを与えて少しでも異変が現れたら与えるのをやめ、いつでも病院へ連れて行けるようにしておきましょう。
アレルゲン(アレルギーの原因)がさくらんぼであると特定しやすくなるよう、さくらんぼを初めてあげるときには、初めての食材はさくらんぼ1種類だけにしておきましょう。
シラカバ花粉症のワンちゃんにはさくらんぼを与えない
北海道など限られた地域にはなりますが「シラカバ花粉症」のワンちゃんの場合、さくらんぼを含むバラ科の植物を食べると、交差反応によって口腔アレルギーを起こす可能性があります。
即時性のアレルギーであり、喉の腫れやかゆみといった症状を伴います。
重篤な場合もありますので、異変を感じたときには動物病院に相談するなど早めに対処しましょう。
まとめ:さくらんぼは愛犬のご褒美におすすめ
さくらんぼの種には、有毒物質が含まれていますので、必ず種を取り除いてから与えてください。
与えすぎにも注意が必要ですので、適量を守って与えてあげましょう。
与え方と量にさえ気をつけていれば、甘味の大好きな愛犬への「ちょっとしたご褒美」に最適な果物です。